1. MANDALA(曼陀羅)

  2. ARTISTIC(アーティスティック)

  3. PSYCHEDELIC(サイケデリック)

  4. CHILL(チル)

  5. POP(ポップ)

  1. アートが“御神体”になる時

  2. 現代アートの「限界」と“真の芸術性”

  3. 日本神道と祈りの継続

  4. WASのネーミング

  1. 最高級ジークレー画

  2. エディションと作家サイン

  1. パワーグッズ 開発日誌 -壁掛けジークレーアート編-

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  4. パワーグッズ 開発日誌 -スピリットカード編-

WAS ARTはエディション付きの限定生産

「量産」ではなく「限定生産」こそがアートの付加価値を育む

一般的に「版画」は、一度に複数の作品を制作できる絵画作品ですが、
どこまでも無制限に作品を生産、つまりは「量産が可能」だったりします。

しかし、「限定部数」で制作するからこそ、
版画には希少性が生まれ、付加価値が生まれるのです。

そのため、絵画としての価値を保持する目的から、最初に制作する作品の数を決めておきます。

エディションナンバーの基礎知識

厳格な枚数管理のために、版画には「エディションナンバー」が割り振られます。

「エディション(Edition)」とは、もともとは「版」を意味する英語。
版画の世界では「限定部数」をあらわす言葉になり、エディションナンバーとも、シリアルナンバーとも呼ばれます。

事前に制作部数を決めておき、「それ以上の作品を作らない」という証明のための番号です。

エディションナンバーの役割は、【版画作品の総部数を事前に決めて、作品の価値を保持すること】
刷りあがった版画作品の1枚ずつに、固有の限定番号がつきます。

分母が限定部数(総数)、分子が作品固有の限定番号

エディションナンバーは、版画の左下の余白に、分数の形で書かれることが多く、
分母が限定部数を、分子がエディション(限定番号)を意味する数字になります。

例えば「35/200」という番号だと、その版画作品は
「限定200部で制作された中の一枚(35番目)である」
ということを示します。

近現代では、美術品としての版画作品のほとんどに、このエディションナンバーが入っています。

WAS ART作品は「Singned and Numbered」

エディションナンバーと作家のサイン

とくに「オリジナル版画」と呼ばれる、
作家自身が原画を作成して「刷り」までを監修する版画作品では、

必ず「エディションナンバー」および「作家のサイン」が入れられます。

エディションナンバーのナンバリングは、版画を作る版元が入れることが多いようです。

ちなみに、版画作品の限定部数の多くは、作家本人の希望によって決まり、
100部、200部といったものから、限定1枚だけの貴重な版画や、
500部以上のものまで様々あります。

版画の製作技法によって、おおまかな限定部数が決まっており、
たとえばリトグラフは、版画を作る「版」の特性上、200部程度が上限と言われます。

それ以上になると「版」そのものにダメージが残り、作家が求めるクオリティの版画が作れなくなるからです。

リトグラフ (lithograph)は、版画の一種たる平版画。水と油の反発作用を利用した版種で、製作過程は大きく「描画」「製版」「刷り」の3工程にわかれる。独特のテクスチャ(質感)や、強い線、きめ細かい線、筆の効果、インクを飛ばした効果など、描写したものをそのまま紙に刷ることができ、多色刷りも可能で、版を重ねるにつれて艶を有した独特の質感が出てくる。

「若いエディション=付加価値が高い」ではない

エディションナンバーは、刷り順番ではなく、限定部数の証明で、
版画1枚ずつに、異なる番号が割り振られます。

イメージ的に、若い番号ほど
『最初に刷られたもの=価値が高い版画』
のように思うかもしれません。

しかしエディションの番号は、刷りあがりの順番とは関係がありません。
ただの、通し番号にすぎないのです。

版画作品を制作する過程は、非常に細かい段階を重ねてゆきます。

刷りあがった作品をまとめておいたり、多色刷りで版を重ねていったりする途中で、
どれが最初に刷った一枚なのかは、自然とわからなくなります。

作家も作品の完成度を気にすることはありますが、制作順番は気にしません。

つまり、エディションナンバーは「限定部数のなかの1枚」
である証明にはなりますが、それ以上ではないのです。

「作家のサイン」は美術作品の真贋を証明するもの

上記のようなエディション(限定部数)に加えて、
「作家本人のサイン」も、美術作品の証明に極めて重要になります。

作家のサインは、版画作品において、その作品のオリジナル性を
保証するために、作者が完成後に署名するもの。

エディションは作者が定める限定部数のことを指し、その限定部数を保証するために、
作者が完成した作品の余白部分に、自らのサインを記入します。

これを「サインド・アンド・ナンバード(Signed and Numbered)」と呼びます。

19世紀以前までの版画作品では、署名や限定部数を記入するという習慣はありませんでしたが、

19世紀末の欧州において、刷り師が余分に印刷して販売することを防ぐ目的と、
「作家自身が制作したという証明」を求められることが多くなったことから、

サインを記入する習慣が浸透していきました。

その後、この習慣は広く一般化し、日本でも1920年代の版画作品で、
サインが記入されたものを多く見ることができます。